早見和真 『ひゃくはち』
著者:早見 和真
ひゃくはち
販売元:集英社
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正直、このタイプの女の子は苦手なんだなぁ・・・上目遣いで「私のことわかってくれてる?」「もう、やっぱりわかってないんだからあ」っていう感じ?男の人が好きそうなイージーなイメージの女性。いやいいんですけど。話の展開で重要なポジションにいる彼女ですし。いいんですけど。いてもいなくても。おっと。・・・なーんて、かわゆく生きれなかった者のひがみ的に、主人公の彼女にツッコミ入れていた前半。お話は、転勤が決まってへこみ気味のサラリーマンの青野雅人の現在と、甲子園を目指すばりばりの高校球児だった青野雅人の熱い過去が交互に進んでいく。
甲子園目指してるとはいえ、俺たち青春まっさかり。やるこたやるぜ、きっちりと。みたいな青臭い高校生が坊主頭のくせして盛り上がっている。そのノリについていくのが大変だったが、甲子園を目指して恐怖政治を敷く監督の元で一致団結していく様子に、段々とこちらがノリノリになっていく。野球の名門校・京浜高校に一般入試で入った雅人と一番の親友のノブが、甲子園に行けるのか、行けたとしてレギュラーになってベンチに入ることができるのか…。彼らの葛藤がリアルに書かれていて、一緒になって一喜一憂してしまうのだ。特に試合では我らが雅人くんが意外な活躍をしたりして、それもまた嬉しい。甲子園という場所が彼らにとってどれだけ特別な場所なのか、しみじみ感じさせられる。テレビ見てるだけじゃあ伝わってこない部分がたくさんあるんだよね。
怒涛の如く高校2年生を走り過ぎようとしていると、ついっと現在に戻されてしまう。またですか、彼女かわいいですけど、まあいいんですけど。すっかりじじ臭くなっちゃった雅人くん、一体過去に何があったんですか。
と思いながら、後半。さらに大問題が持ち上がり、雅人は窮地に陥ることになるのだ。もう、そこからページを繰る手も止まらないし涙も止まらない。青臭いんだけど、なんとなく理不尽なんだけど、そんな行動に出てしまった雅人に拍手を送らずにはいられない。「ばかだなあ」というため息と共にね。彼をいいヤツだよなあと思うのは、父親とのエピソードがとても気が利いてるからだろう。面と向かってがんばれとはいえない父親がいいんだなあ。
映画化されてるんですねえ。でも、どうだろう、展開もわかってるし。この青臭さを画面で見たいかというと・・・微妙。俳優次第でビデオ借りてみる?
販売元:ジェネオン エンタテインメント
ひゃくはち プレミアム・エディション
発売日:2009/01/23
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